ガラスって何?【製法発見】

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GLASS-LAB椎名のアシスタント石川です。今日もグラス使ってますか?
引き続きガラスってなに?という疑問を掘り下げていこうと思っておりまます。よろしくお願いします。

本日は、どうやって作り方を発見したの?

をお伝えしたいと思いますが、これがなかなか出てこないんです。
完全にネット迷子になり、みんな不思議に思わないの?なんで?っていう気持ちになりまして、結局最初に見た海外のウィキペディアまで戻ってきて、そうかもうこの説しかないのか・・・どうやって作り方を発見したのかというと

偶然

この世に偶然なんてない、あるのは必然だけ。
金属加工の副産物でできたんじゃないか?ファイアンス作ってる最中に出きたんじゃないか?と書いてありましたが、ちょ待てよ。ファイアンスってなんやねん。
ファイアンス(faience)それはガラス以前のガラス質の物質・・・どゆこと?

ファイアンス1

かわいい・・・ファイアンス・・カバ・・・
という印象が強いですが見た感じターコイズといわれるトルコ石に見えますよね。
陶器や磁器にも見えるんですが、材料に粘土がなくガラスに限りなく近いのでやはりファイアンスはガラスになる手前の物として良さそうです。
(ガラスの材料に関してはまた今度)

ファイアンス自体はエジプトで多く発見されているのですが、作るのが大変なんです。当時の炉の温度では材料が溶けない、粘土を使わないので材料がパサパサ。ぎゅっぎゅカバの型に砂みたいな物を詰めこんで、乾燥、焼き、粉末攻め、液体攻め、いろんな方法で作ってたんです。(現代でもたまにファイアンス作り体験などがあるようです。)

砂漠の多いエジプトにこの色は珍しかった為、人気だったのですが釉をかける技術が生まれて青が簡単に出せるようになったのでファイアンスは作る工程が面倒になり作られなくなって消えていきました。
釉(うわぐすり)をかける・・・なに?読めない。漢字難しすぎ。そんなさらっと業界用語やめて!ってなりましたが調べましたよ。簡単に言うと色とコーティングができる技術のことです。陶器は粘土を使うから焼き上がりがザラザラですよね。そこに釉をかけると色もつくしテカテカになって水分を吸収しなくなるって凄い技術です。
ファイアンスについて語りすぎましたが

製法は金属加工の副産物またはファイアンスを作っている最中に偶然できたのがガラス

偶然だから理屈もない。これだと金属加工の副産物はまだしもファイアンス説の場合、何でファイアンス作る製法見つけたの?ときりがないですが続きを聞いてください。

このブログのトップ画像の様に、この時代のガラスはまだ全然透明ではないですが、ガラスは贅沢品としてビーズや器などの製造が続きます。ですがメソポタミアから地中海東岸にかけて繁栄してきた青銅器時代文明が、紀元前1177年に消滅すると共にガラス製造の技術は一旦、消えていきます。

また盛り返すガラス製造技術

ここで当社代表の椎名の言っていた話がありましたよ!!思い出してみてください。
「何かで見たけど昔の人達が焚火をしていたら地面の方が溶け出してて、何だこれは?って思ってたら冷えて固まってガラスになったのが最初らしいよ」

これがこう

伝説によると、硝石を積載した商船がシリアに係留し、 商人達は浜辺で食事を用意したが鍋を支える石を持っていなかったので、 船の硝石の塊を使用した。 これが溶けて浜辺の砂と交じり、透明な液体が流れた。これが現代のガラスの起源

ほぼあってる!!すごい
しかし硝石って火薬とかに使うあれ?怖くない?とも思ったが、とにかく椎名が言っていた事は夢の中の話ではないことが分かりました。
製法を発見する点でいえばこの説が一番納得がいくと思います。

■あとこちらは今回の余談
製法を発見したわけではないですが、数万年前のリビア砂漠に隕石の衝突!地表が一瞬で溶解してガラスの層でリビア砂漠は覆われた。そのガラスの層は数万年の時を経て粉々になり。おそらく旅の途中、ガラスを発見した人から巡り巡って最終的にコガネムシ型に彫られてツタンカーメンの胸飾りになった。
隕石衝突から数万年の時を経てツタンカーメン王へ、そして数千年後の現代も残ってるってロマンがある!
コガネムシ
しかもこのリビアンガラスまだ砂漠から見つかるらしいんです。ちょっと欲しいと思ってしまいましたが、スーパーレアなパワーストーンはやはりお高い。偽物も多いみたいなので購入の際は鑑定書付きかリビア砂漠まで探しに行ったほうが確実です。

余談その2
天然のガラスといわれるものがあるのをご存じですか?
それは黒曜石です。ほぼ成分はガラスです。まさに火山が生んだガラス!
そしてこの黒曜石は昔からとても重宝されていたんです。それは車サイズの円形の石をお金として家族総出で転がしていたかもしれないウホウホ時代に黒曜石は矢じりやナイフなどとして使われていました。日本にも黒曜石の産地はたくさんあります。作らなくてもガラス質の物はあったんですね。
私は黒曜石を中学一年生の時の林間学校でもらったので持っているのですが、欲しい方は知らべればすぐに出てきます。矢じりネックレスなんてのも沢山ありましたよ。くれぐれも鋭利ですので取り扱いにはご注意ください。

余談その3
エジプト考古学博物館にいけばファイアンスのカバ買えるって!!買えるって!!カバ
本当に次回ファイアンス作り体験があったら絶対行きたい所存です。

今回、どうやって作り方を発見したの?当社椎名が言っていた事は本当なの?
をお送りしましたが長くなったので次回、何でできてるの?をお送りします!

◆参考資料 ファイアンスの作り方なども書いてあって面白い
https://55096962.at.webry.info/201112/article_14.html
■海外版ウィキペディア
http://asait.world.coocan.jp/kuiper_belt/canal16/history_glass.htm

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