2020年4月17日、毎年開催されている「江戸切子新作展」のWEB投票の結果が発表されました。
https://fujimaki-select.com/edokiriko.html
ご覧ください!なんと、なんと!!GLASS-LABで第一位、椎名硝子で第二位というワンツーフィニッシュを成し遂げる事ができました!偏にいつも応援いただいている皆様のおかげです!!
こちらのページではまず、第一位の「太陽の花」についてお話致します。
それは弊社の素材を作ってくれている硝子工場に行った際に出会いました。
ガラスへの色付けは基本、鉱物などを入れて溶かすことにより発色します。
メジャーどころであれば金を入れると「金赤」と呼ばれるピンクっぽい色に、胴を入れると
「胴赤」と呼ばれる濃い赤に、酸化コバルトを入れると瑠璃と呼ばれるブルーに、などです。
工場に入った途端、目にした色は何とそれは美しい「蛍光イエロー」でした。
非常に珍しい色に驚いた事を覚えています。
実は弊社のこれまでのグラスはすべてベースを「ライトブルー」に統一していました。
(江戸切子の素材「色被せ硝子」は色違いの2層の硝子を使用しています)
しかし、この蛍光イエローを素地にしてみたい!面白い!という直観の元、トライしてみることに。聞くとプラセオジム(元素記号 Pr)という希土類元素の一つで、レアメタルを混ぜているとの事。
このプラセオジムをベースに金赤を被せてもらったものを加工したものが今回の「太陽の花」の素材です。
プラセオジムのグラスが完成したのが半年近く経ってからでした。
希少が故、多く生産しておらず時間がかかるのです。
そして到着したグラス、何を表現しよう?とずっと悩んでいました。
とは言え蛍光イエローなので、花のシリーズでやっぱり「向日葵(ヒマワリ)」であろうと。そこからやっと開発が始まりました。
向日葵を忠実に再現しようと思うと何といいますが、結構グロテスクなんです。
なので抽象化しつつ、バランスを考え何度もトライをした結果がトップの画像です。
では江戸切子新作展とはどういったイベントなのか?江戸切子協同組合が出したプレスリリースにはこうあります。
—–
日々様々な切子製品の加工を生業とする職人が、自らのテーマに向かい合い、研鑽を積んだ技術を用いて表現やデザインに創意工夫を凝らした作品を発表する“伝統工芸江戸切子”年に一度の一大イベントです。
ガラス工芸の有識者を交えて審査した結果も発表いたします。
—–
実は弊社の切子は、「平切子」と呼ばれる「面を作る切子」です。
江戸切子の一種ではあるものの、刃の形状は一種類。方や江戸切子の職人は
100を超える種類の刃で様々な模様を表現します。
つまり我々は面の1.広さ 2.狭さ 3.長さ 4.短さの4種類しか表現できず
制限が非常に多い。そこで考え出したのが「サンドブラスト」との併用です。
サンドブラストはデジタルデータを特殊なシールにプリントアウトし
ガラスに貼り付け彫刻します。シールは球状のモノに貼ると隙間が出来てしまうので
相性がよくありません。逆に「面」との相性は抜群なんです!!
今回の作品は側面を平切子、しかも2段(上段下段)で磨いており
底面の映り込みも複雑です。
今後も使って面白い、見て驚くような作品を発表し続けていきますので
引き続きの応援を何卒よろしくお願いいたします。
役に立った/参考になったと思ったら、いいね!やシェアをいただけると励みになります
ガラス瓶の切断加工はお任せください お問合せ内容No.1 ガラス瓶の切断 弊社には多くのガラス・・・続きを読む
GLASS-LABアシスタント石川です。今日もグラスの影楽しんでますか? 3月に入り寒かった冬を忘れさせてく・・・続きを読む
斜めに置くグラス、なんです! 富士山切子、完成しました 画像をご覧ください。そうです、斜めです。 グラス・・・続きを読む
砂切子が遠く海を越えて、想いを届けたと連絡をいただきました。 GLASS-LABは昨年、砂切子を販売する専門・・・続きを読む
ガラス瓶の切断加工はお任せください お問合せ内容No.1 ガラス瓶の切断 弊社には多くのガラス・・・続きを読む
■お知らせ 2月8日より松屋銀座様7Fにて共同展示に参加します。弊社が所属する「伝統工芸美術会」での出店で5・・・続きを読む